省エネ・創エネ お役立ちコラム
2017年12月12日住宅用
住宅用太陽光発電 パワーコンディショナ交換時の保証について
【住宅用太陽光発電 パワーコンディショナ交換時の保証について】
太陽光発電システムの構成機器の中で一番故障が多い機器がパワーコンディショナです。
ある日突然発電量が「0」になってしまったというケースでは、落雷等によりブレーカが落ちてしまった、またはパワーコンディショナの故障が原因の多くであると考えられます。
住宅用太陽光発電システムの構成機器は通常メーカーの長期保証がついています。保証期間中の故障であれば費用は発生しませんが、保証期間終了後になると機器の交換費用は実費となります。
ちなみに、現在のパワーコンディショナの価格は約9年前と比べるとおおよそ半額くらいまで下がってきています。
【交換したパワコンに長期保証をつけることができるメーカー】
今までは保証期間終了後のパワーコンディショナ交換時には、交換したパワーコンディショナに長期保証がつかないことがほとんどでした。
しかし近年、メーカーによっては交換したパワーコンディショナにも長期保証をつけるサービスが登場してきました。
故障の多い機器だけに、交換した後も長期保証がつくことはとても安心です。
〈長期保証例〉
①パナソニック パワーコンディショナ買い替え＋10年保証（無料）
パナソニックのパワーコンディショナ交換時の長期保証サービスです。
長期保証の条件として、「パナソニック製モジュール、旧三洋電機製モジュールの太陽光発電システムを購入し、10年もしくは15年の機器瑕疵保証を受けられていること」となっています。
システムとして購入していることが条件となります。
HIT太陽電池モジュールを使っているが、他社のパワーコンディショナを使用していてシステムとしての長期保証に入っていないケースは対象にならないということです。
②シャープ パワコンリプレイス10年保証（無料）
シャープのパワーコンディショナ長期保証制度です。
パナソニックと同じく新設当時にシャープの長期保証を受けられている事が条件となります。
③三菱電機 パワーコンディショナ15年保証（10年無料＋5年有料）
三菱電機のパワーコンディショナ長期保証サービスです。
10年保証は無料ですが、有料（パワーコンディショナ1台当たり税別16,000円）でさらに5年の延長保証をつけることができます。
三菱電機の良いところは、他社製の太陽電池モジュールとの組み合わせでも保証がつくというところです。
ただし、現在お使いの太陽電池モジュールの型番やどのように回路を組んでいるかなどの情報は必要です。
これは、パワーコンディショナの機種により接続できる回路数や入力できる電圧などが異なるためで、太陽電池からの出力性能とパワーコンディショナへの入力性能をマッチングさせる必要があるためです。
購入当時の資料がまったく残っていないという方も多くいらっしゃると思いますが、現地調査で機種選定に必要な情報は分かりますので心配はいりません。
また、三菱電機にはパワーコンディショナの電力変換効率98％という国内トップの変換効率を持つ機種があります。
パワーコンディショナを交換することで実発電量を増やすことも可能です。
5.0kWのシステムで交換前のパワーコンディショナの電力変換効率を94.5％として、電力変換効率98％のパワーコンディショナへ交換すると、年間約200kWhの発電量を増やすことができ、モジュールを1枚追加することに近い効果を得ることができます。
【さいごに】
太陽光発電を使っていれば必ずパワーコンディショナの交換時期はやってきます。
今後ますます各メーカーの延長保証サービスは充実してくるだろうことは予想できますので、選択肢は今まで以上に増えていくことでしょう。
また、パワーコンディショナ交換に合わせて導入のし易い蓄電システムもラインナップされてきたこともあり、蓄電池の導入も以前に比べれば身近になってきました。
パワーコンディショナを交換するのにも様々な選択ができますので、ご相談して頂ければと思います。
